HEA BLO AGR Pix4Dfields 1.11 Release V2

PIX4Dfields 1.11: 詳細な表層モデル

PIX4Dfields 1.11ではより詳細な表層モデルのための高精度な処理と、新しいカメラの対応を導入しています。

PIX4Dfieldsの最新アップデートでは、新しいSentera、MicaSense、DJIカメラの対応に加え、より詳細な数値表層モデル(DSM)のための2つ目の処理オプションをご用意しています。

詳細な表層モデルを実現する「高精度処理」

PIX4Dfieldsの強力なほ場で行えるエッジ処理は、「高速処理」と名称を変更しました。高速処理は長年に渡って何度も改良されており、ほぼ全ての農業マッピングのニーズに対して、オルソモザイクや指数マップの生成に最適なオプションを提供します。今回の名称変更は、PIX4Dfields 1.11に新しい処理オプションが追加されたことによります。この新しい「高精度処理」オプションは、より詳細で精確な数値表層マップを提供し、測定、試験ほ場、スポットアプリケーション(局所散布)、標高解析に最適です。

Fast processing vs Accurate processing
高速処理(左)と高精度処理(右)の数値表層モデル(DSM)比較で違いを見る

高精度処理により、排水システムの設置をアシストし記録を保持します。

洪水や高潮の影響を軽減するために、生産者の方が農地に排水システムを設置する場合があります。設置前と設置後のデータを取得することで、請負業者や農家は排水の問題を特定し、排水システムの結果を評価することができます。新しい「高精度処理」オプションは、農家が正確な記録を残し、設置したものを評価することを可能にします。リアルタイムキネマティック(RTK)測位を搭載したドローンを使って作成した地図は、排水の改善計画や計画提案に使用できる測量データの作成にも役立ちます。

排水システム工事前後のマップ で工事の記録が残せます。デジタル記録の作成に使用された既存のタイル本管を露出させる試掘穴。

このようなマップを作成することで、既存のタイルシステムを特定し、他の農場管理ソフトウェアに出力可能なデジタル記録を作成することができます。このプロジェクトでは、「高精度処理」によって、この排水システムに設置されたタイルラインの一つ一つや、圃場全体の標高変化を確認することができました。

Drainage tiles
プロジェクト中、予想外のタイル本管がいくつか見つかり、修理され、印が付けられました。 プロジェクトは、すべての水平方向の排水タイルがインストールされている間の数日間にわたって迅速に進行しました。

PIX4Dcloudへの共有機能を活用することで、このプロジェクトをPIX4DcloudにアップロードしてDSMの設定を調整したり、PIX4DcloudのアノテーションツールでDSMの重要な情報を強調したりすることが簡単にできるようになりました。

Drainage project uploaded to PIX4Dcloud
PIX4DcloudにアップロードされたPIX4Dfieldsの排水プロジェクト。注釈のラインは、古い排水タイル(黄色)と新しい設置物(青色)を示している。

PIX4Dcloudのリンクへの共有はこちら

研究・商業用試験ほ場における新たな知見

試行プロットは、研究目的や商業目的で幅広く活用されています。研究用の試行は、新しいアプリケーションの研究、新技術のテスト、研究開発のための統計的フィードバックの提供などに有効です。 商業的な試行は、農業小売業やサービス業において、製品技術や戦略のパフォーマンスや価値を強調し、顧客に紹介する方法として活用されます。 試験栽培に関しては、標高、地形、作物の高さなどが重要な分析指標となります。今回、「高精度処理」オプションを使用することで、ユーザーは作物の高さに関する新しい洞察を得ることができ、プロット試験における異常や偏りを検出し、結果全体の分析を向上させることができるようになりました。

ベルリン・フンボルト大学の 農業・都市生態学プロジェクト研究所(IASP) の研究者は冬小麦の研究試験を実施しました。さまざまな冬小麦の品種、施肥、灌漑の相互作用と、それらが収量に与える影響を調査するためにPIX4Dfieldsが使用されました。480個の試験プロットが植生指数と地上検証データ (ground truth)を基に測定されました。定期的にUAV飛行を行うことで、さまざまな植生指標を評価し、個々の試験プロットの高さを追跡することができ、観測された地上検証データ (ground truth)と良い相関を得ることができました。

winter wheat research trial
VARI - 冬小麦の研究試験におけるRGBと数値表層モデル(DSM)の比較。青色=植物成長度が低い、赤色=植物成長度が高い
trial plot height
trial plot height measurements
統計エクスポート機能により追加された試験圃場の高さの平均値と標準偏差の値

PIX4Dcloudへ共有の機能により、プロジェクトをPIX4Dcloudにアップロードし、標高断面の生成と体積計算を行うことができます。

trial plot volume
PIX4Dcloudで計算した低施肥と高施肥の試験ほ場の体積比較
winter wheat trial plot project uploaded on PIX4Dcloud
PIX4Dcloudにアップロードされた冬小麦の研究試験プロジェクト。標高断面(紫の線)を生成することができる

また、PIX4Dcloudへの共有ツールを利用することで、結果をお客様との共有、Webサイトへの組み込み、研究協力者への伝達も可能です。

PIX4Dcloudのリンクへの共有はこちら

PIX4Dfields 1.11は、世界中の生産者にエキサイティングな機会を提供し、最近のカメラモデルへの新しいサポートも提供します。PIX4Dfieldsについてもっと知りたい、Pix4Dのチームと話したいという方は、ぜひPix4Dの農業コミュニティ にご参加ください。


PIX4Dfields 1.11をダウンロードする
農業分野の作業を強化する

Related articles