柳土地家屋調査士法人、ドローンおよびPix4Dmapperを物件・建物調査と測量業務に活用
株式会社柳土木設計事務所、柳土地家屋調査法人について
株式会社柳土木設計事務所・柳土地家屋調査士法人はドローン測量を国内でいち早く取り入れ、実証実験を何度も行い精度の向上を図ってきた。現在では実現場での運用をしていて、全国の様々な現場にてドローン測量を行っている。2016年8月、京都・河原町通りの「京都あじびる河原町」にて国内初のドローンを用いた画像撮影による壁面調査を行った。「まだまだドローン活用による土地家屋調査は始まったばかりだが、今後も研究開発を推し進めながら、精度の向上、生産性向上を測りながら、お客様への最適なご提案を目指して参ります」と柳社長は語る。
土地家屋調査士の主な業務とは
土地登記業務、建物登記業務、測量業務、境界確定業務など。土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記につき必要な土地または家屋に関する調査および測量を行う専門家として、不動産の物理的状況を正確に登記記録に反映させるために、必要な調査および測量を行っている。この職業において近年、人手不足の解消、精度と生産性の向上のためにドローン測量が注目を浴びている。
ドローン測量の魅力
柳社長によると「広大地の測量はこれまで多大な人と時間を要していたが、ドローン測量の精度が大きく向上したため、短時間でより正確なデータを多く取ることができる」ということがドローンを活用することの最大の魅力である。
ドローン測量に使用するハードウェアとソフトウェア
現在、ハードウェアは、DJI Phantom 4 RTKおよびTOPCONのGNSS測量機を、ソフトウェアにはPix4DmapperおよびPix4Dクラウドを使用してドローン測量を行っている。
なぜPix4Dを選んだか
当社は様々なSfM・フォトグラメトリー・写真測量ソフトを比較した結果、精度への安定性が最も高かったため、Pix4D製品を選んで使用している。その上、Pix4Dmapperとクラウドを連携することによってでシームレスな作業が可能となるため、Pix4Dmapperで作成した点群データや他の処理結果をPix4Dクラウドにアップロードして、ビューワーで閲覧しながら、クライアントや関係者への説明資料、プレゼン資料として活用できる。
株式会社柳土木設計事務所、柳土地家屋調査法人は、京都府亀岡市の国際広場球技場にて、公共測量の基準を満たすための精度を確保することを目的にドローンの飛行計画、撮影方法、GCPの配置方法、測量精度の検証など、様 々なテストを頻繁に実施している。以下のモデルは国土交通省国土地理院の公共測量マニュアル(案)に沿って作成され、国が定める精度が確保できている。概要は下表の通り。
プロジェクト情報
ロケーション | 京都府亀岡市 |
ハードウェア | DJI Phantom 4 RTK、TOPCON製GNSS測量機 |
ソフトウェア | Pix4Dmapper、Pix4Dクラウド |
面積 | 約15,000m2 |
画像数 | 158 |
GCP、MTP数 | 5、6 |
GSD | 約1cm |
ドローン測量事業の現状と今後の展望
「現在、ドローンでは測量の業務が主となっています。今後は不動産業界におけるドローンの利活用を提案していきたいと考えています」と柳社長は述べる。今後はドローン空撮だけでなく、様々なカメラで撮影した動画から2次元・3次元モデルを生成し、垂直面のバーチャル調査など、新たなビジネス機会を生む技術の発達に期待している。
【謝辞】
本記事を作成するにあたり、ご協力頂きました株式会社柳土木設計事務所・柳土地家屋調査士法人柳和樹代表取締役社長および関係者の皆様に御礼申し上げます。また、本件はPix4Dのプレミアムパートナーである株式会社イメージワンのご紹介から実現しました。この場を借りて、感謝いたします。